電流密度を変化させて2種類のチタン材を研磨したときの除去速度の変化を図に示す。比較のために同一条件でステンレス鋼SUS316とアルミ材A5052のデータも記した。電流密度0.0A/cm2でSUS316は2種類のチタン材よりも小さい除去速度を示し、A5052は大きな除去速度を示しているが、これは試料の硬度の差が影響しているものと考えられる。しかし、電流密度の増大とともにSUS316の研磨速度はチタン材よりも大きくなることから、チタン材は、SUS316と比較して電解の効果が小さいことが分かった。また、Ti1種とTi2種の間に大きな差異は見られなかった。A5052は電流密度0.5A/cm2付近で除去速度が小さくなっているが、これは電解による硬質な不慟態皮膜が生成したためと考えられる。 |
図1.各種金属試料における電流密度と研磨速度の関係
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